昔から、ヨーロッパの鉄道旅行に人気のEurail Passですが、最近はネットで格安チケットも多く手に入るため、周遊旅行でも存在意義がやや薄れていますよね。
そこで、実際に2度使用してみた実体験から、Eurail Passの活用についてまとめてみます。
Contents
Eurail Passについて
・Eurail Passとは?
ユーレイルパスとは、Eurailに加盟しているヨーロッパの28カ国の国鉄(またはそれに相当する鉄道)に乗り放題となる鉄道パスです。訪問国、滞在日数、周遊型、滞在型など、旅程に合わせて、さまざまなタイプが選べます。
また、ホテルや美術館の割引、フェリーなど割引・無料化などのボーナス特典もありお得に旅を楽しめます。
・種類
ユーレイルパスは3タイプに分かれてます。
1. ユーレイルグローバルパス
ヨーロッパ28ヶ国で利用できる鉄道パス。
2. ユーレイルセレクトパス
ユーレイル加盟25ヶ国中から、航路もしくは陸路で隣接(近接)する2~4ヶ国までを選択。
4. ユーレイル1ヶ国パス
対象国で利用できるフレキシータイプの鉄道パス。
詳細は下記などの専門業者にてご確認ください。
パパ助が使用したEurail Pass
・Eurail Global Pass (大人・15日間、Class 1)
2016年の夏、12ヶ国を一人旅した時に使用しました。
・Eurail 2ヵ国セレクトパス<スイス・イタリア> (大人セイバー・5日分・Class 1)
2018年の夏、ママ子・姫とスイス・イタリアを家族旅行した時に使用しました。
購入した方法
・旅行会社で手配
初めてのEurail Pass購入は、ネットで購入するのが不安で旅行代理店の「旅工房」で購入しました。(他のチケットの兼ね合いもあり)
Eurail Passを購入したい旨をメール等で問い合わせると、すぐに見積書を出してもらえます。
私が購入した際はGlobal Pass・大人・15日・1stは74,900円。
(参考までに、当時のレートは1EUR=114円ほどだったと思います。)
日本円で料金がわかりやすいですが、EUROで買うよりも
当然ながら少々レートは高くなります。
また、発券手数料が1,000円、配送してもらったので860円が別途かかりました。
分かりやすく安心な分、若干割高となります。
・Eurail.comでネット購入
2回目のEurail Pass購入となった、スイス・イタリアセレクトパスは
Eurail.comからネット購入し、配送してもらいました。
7/18 0:21に注文
€20支払いプレミアム配送を依頼したため、3日以内の配送期限保証でした。
7/20 の昼頃に到着。発送元はシンガポールのようでした。
Passの有効化
Eurail Passは有効化、バリデーション(Validate)やアクティベーション(Activation)してから乗車しないと不正乗車となってしまいます!
バリデーションは購入時に一緒に行ってもらう方法と、現地で乗車(使用)開始前に駅窓口でバリデーションする方法があります。
・購入時に有効化
メリット:現地に到着すればすぐに使用できる。
デメリット:有効化したら最後、使用開始日の変更も払い戻しもできない。
(連続パスでは特に致命傷となり得る!)
・現地の駅で有効化
メリット:使用開始を期限内なら自由に決められる。購入後も有効化前なら払い戻し可。
デメリット:すぐに乗車できない。現地窓口で有効化手続き必要。
“Could you validate this pass?” の一言が窓口で言えるのなら、現地での有効化をお勧めします。変更払い戻しが出来ますから。
パパ助は2回とも現地で有効化しました。
「万が一予定が変わっても気にしない」「どうしてもすぐに使用したい」という方は、購入時に有効化しておくほうが良いかと思います。
乗車時のポイント
・検札は来ると思っておく
それぞれのEurail Passを見てもらえば分かると思いますが、1/3ぐらいは検札印が入っています。捺されないこともありますので半分ぐらいは検札にやっています。
1時間乗れば間違いなく車掌がやってきますので、長時間乗車の場合は準備しておくことをお勧めします。
・夜行列車の個室はパスポートコントロールがある
「EUはパスポートなしで国を往来できる!」と思っている日本人が多いかと思いますが、まず、国境検査を不要にしているのはEU枠組みによるものでなく、”シェンゲン協定”によるものですのでお間違えなく。
そして、列車で国境を超える際には、パスポートチェックはありませんが、国境駅では国境警備隊が社内の確認にやってきます。問題がなければ素通りです一方で、夜行列車ではパスポートコントロールが行われることが多いです。夜間に不審者が移動するから?でしょうか。
個室では、検札時に車掌にチケット(Pass)とパスポートを渡しておけば寝ていても代理で確認作業を行ってくれます。
しかし、テロなどが起こると、厳しい国境検査が行われますので、夜行列車といえども全員叩き起こして確認作業を行います。
2016年のフランス・パリでテロが起きた数か月間は実施されました。
Thelloでベネチア→パリに乗車していた際は私も夜中に起こされて、パスポートチェックを受けました。
実際に使用しての感想
・メリット
◆余裕をもって旅ができる
座席指定が必須でない国などでは、好きな列車に乗れます。
指定席がいっぱいでも、自由席があれば困りません。
また、1,2駅の移動でも気軽に特急が使用できるので、
普通を待たなくても済みますので時間が有効に活用できます。
また、列車を間違えても高い罰金を取られる心配もない
◆フレキシブルに対応できる
ヨーロッパの鉄道はしばしば遅延したり、運休したりします。
比較的ダイヤが正確な国でも、国際列車なら他国での運行状況に
左右されることは多々あります。
格安チケットは列車指定なので、乗れなければ対応に追われます。
しかし、Eurail Passなら次の列車などに気軽に乗れます。
◆良い座席ほどお得感がある
安い座席ほど多く乗らなければ元が取れませんが、高い座席ほど割引率が大きいお思います。私が乗った中ではThalysの1stクラスが最もお得感がありました。
パリ北駅~アントウェルペンまで往復しましたが、指定席は片道€30でした。ちなみに、その時に正規料金で買っていれば片道で€180ほどでした。
運賃を差し引いてもかなりお得!
・デメリット
◆はっきり言って割高
何がなんでも格安で移動したい方には向いていないでしょう。早割や乗車率の低い列車の切符を購入し乗車した方が安くなります。
◆人気列車や人気の指定席は取りにくい
人気列車、人気路線ではパスホルダー料金の指定席数は制限されています。なので、空席があっても乗れないことは往々にしてあるかと思います。TGV、AVE、特に,Thalysの上位席は取りにくい印象です。
パパ助も「パリ北駅~アムステルダム」のThalys Premiumが当日にどうしても取れず予定を変更した経験があります。どうしても外せない予定ならば、日本で指定席券を購入することをお勧めします。
【まとめ】
・格安チケットをWEBで簡単に購入できるようになっても便利なのがEurail Pass
・フレキシブルで安心な旅にEurail Passは最適
・ネットでの購入が安い。そして購入から配達の到着も早い。
・「余程の急ぎ」「会話不安」でなければ、現地での有効化がおすすめ。
・使用中は検札が来るので、しっかりと準備して乗車
・予定から外せない列車、路線の指定席は日本で確保!
ぜひ、皆さんもEurail Passを利用して楽しい旅をしてください!